香水の本場といえば、やはりフランス。その中でも、香水産業の中心地であるグラース(プロヴァンス地方)に多くの製造拠点がある一方で、パリは世界の香水文化の首都として知られています。世界的に有名なメゾンの本社や研究所、そして旗艦店の多くがこの街に集まり、香水の最新トレンドを生み出しています。
そのため、パリは「香水を買うのに世界でいちばんおすすめの街」といっても過言ではありません。しかも、他の国よりも比較的お得な価格で購入できるのも魅力です。
もし香水選びにまだ慣れていない方や、新しい香りを見つけたい方は、経験豊富なスタッフがいる老舗の香水専門店を訪れるのがおすすめです。あなたの好みや個性にぴったり合う香りを提案してくれます。
中でもおすすめは、パリ5区・モンジュ広場にあるParfumerie Burdin(パルファムリー・バーディン)。創業から約90年の歴史を誇る老舗香水店で、専門スタッフによる丁寧なアドバイスが受けられます。
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フランスで人気の香水を知りたい方のために、今回は「知っておきたい名香20選」をご紹介します。この記事では、香水を構成する基本要素であるトップノート・ミドルノート・ベースノートという3つの香りの層についても触れながら、それぞれの魅力を解説していきます。
これらのノートは、香水の個性をつくる大切な要素。調香師によって、香りの持続性や感情的な印象まで計算して緻密に組み合わせられています。それぞれの層が重なり合うことで、香りというひとつのアートが完成するのです。
トップノート
最初に感じる、香水の「第一印象」となる香り。軽やかで揮発性が高く、つけた瞬間に広がります。すぐに消えてしまいますが、その短い時間で心を惹きつける大切な要素です。
ミドルノート(ハートノート)
トップノートが落ち着いた後に現れる、香水の「本質」ともいえる香り。全体の40〜80%を占め、花の香りやフルーツ、スパイスなどが中心となります。時間が経っても印象に残る、香水の記憶をつくる部分です。
ベースノート
最後に残る、深みと余韻を与える香り。分子の重い香料で構成されており、ウッディやムスクなどが肌の上で長く続きます。温かみや奥行きを与え、香り全体をしっかりと支える重要な役割を担っています。

Chanel n°5 is one of the more iconic perfumes in the world and was the first perfume launched by "Coco" Chanel in 1921. “Gabrielle Chanel wanted a fragrance that was built like a dress, both artificial and abstract, which gives it a mysterious dimension,” says Olivier Polge, Chanel’s in-house perfumer. At first, the scent unfolds with a stunning surge of Ylang-Ylang and Neroli. Then, a perfect harmony of voluptuous May Rose and Jasmine from Grasse emerges, followed by a vibrant woody base of Sandalwood, Bourbon Vetiver and Vanilla. Mature women, over 50, usually like Chanel n°5 the most.
シャネル N°5は、世界で最も有名な香水のひとつ。1921年に“ココ・シャネル”が初めて手がけた香水として誕生しました。「ガブリエル・シャネルは、まるでドレスを仕立てるように、人工的でありながら抽象的な香りを望んでいた」と、シャネル専属調香師オリヴィエ・ポルジュは語ります。
香りの始まりは、イランイランとネロリの華やかで印象的なトップノート。続いて、グラース産のジャスミンとメイローズが織りなす優美なハーモニーが広がり、最後にサンダルウッド、バーボンベチバー、バニラのウッディな深みが全体を包み込みます。その複雑で官能的な構成は、まるで時を超えて愛される芸術作品のよう。エレガントで洗練された大人の女性に、特におすすめの香りです。

トニックでエレガントな印象のブルー ドゥ シャネルは、ウッディなエッセンスとシトラスの爽やかな香りが見事に調和したフレグランス。シンプルで洗練された深いブルーのボトルには、「自由を愛し、型にはまらない男性」のための香りが詰め込まれています。
トップノートはグレープフルーツ、レモン、ミント、ピンクペッパーのフレッシュな香り。ミドルノートにはジンジャー、ナツメグ、ジャスミンが重なり、ほどよいスパイスと上品な華やかさを添えます。
そしてベースノートにはインセンス、ベチバー、シダー、サンダルウッド、パチョリが深みをもたらし、静かで力強い余韻を残します。自由、上品さ、そして知的な強さを感じさせる、まさに現代紳士のための香りです。

1947年に創設されたフランスのメゾン「クリスチャン・ディオール」。その中でもジャドールは、ブランドを象徴するクラシックな名香として世界中で愛されています。フランス語で “J’adore” は「大好き、愛している」という意味。その名の通り、女性の美しさと自信を引き出す香りです。
世界中から集められた最も美しい花々をブーケのように束ねたフローラルな香りで、イランイラン、ダマスクローズ、グラース産ジャスミンが優雅に調和します。ボトルデザインは、女性の首元を飾るジュエリーを思わせる曲線美が印象的で、香りと同様にフェミニンで洗練された印象。気品と深みをあわせ持つ香りは、成熟した大人の女性にぴったりのフレグランスです。

1947年、クリスチャン・ディオールによって誕生したミス ディオール。それは、女性たちの人生に再び喜びと詩的な輝きをもたらすという、ひとつの「ビジョン」から生まれた香りでした。時を経たいまもなお、この象徴的なフレグランスは、無数の花々が咲き誇るブーケのように、華やかでフレッシュ、そして女性らしさに満ちた香りとして愛されています。
ディオール専属調香師フランソワ・ドゥマシーは、この香りを「無数の花々の光に照らされた、虹色のバラ」として表現しています。トップではアイリスが明るく香り立ち、ハートではローズが可憐に広がり、ベースではムスクとウッディノートが官能的な余韻を残します。まるでオートクチュールのドレスのように、輝きと気品をまとい、いつまでも心に残る香りです。

ランコムを代表するベストセラー香水のひとつ「ラ ヴィ エ ベル」。フランス語で “La vie est belle” は「人生は美しい」という意味。その名の通り、ポジティブで幸福感に満ちた香りです。
トップノートでは洋ナシとカシスがみずみずしく香り、時間の経過とともにジャスミンやアイリスの花々が穏やかに広がります。ベースノートのバニラとプラリネがやさしい甘さを残し、しっとりとした余韻が長く続きます。全体的にフローラルでフェミニンな香りが特徴で、特に花の香りが好きな女性におすすめ。秋冬の季節にぴったりな、温かく包み込むような香りで、20代後半から30代の女性に人気のフレグランスです。

モードの概念を刷新し、今もなお多くの女性に影響を与え続けるデザイナー、イヴ・サンローラン。その自由で革新的な精神を体現したフレグランスが「リブレ(Libre)」です。フランス語で“自由”を意味するこの名には、自分らしく生きる女性へのメッセージが込められています。
フランス産ラベンダーの凛とした香りに、モロッコ産オレンジブロッサムの官能的な甘さが重なり、洗練されたフローラルノートを生み出します。トップではラベンダー、マンダリンオレンジ、ブラックカラントが華やかに香り、ハートにはオレンジブロッサムとジャスミンがやわらかく広がります。ベースではマダガスカル産バニラとムスク、シダーがあたたかく余韻を残し、長く続く香りの美しさを楽しめます。力強さとフェミニティが共存するこの香りは、30代後半から40代の自立した女性にぴったりのフレグランスです。

香水は女性だけのもの――そう思われがちですが、実は男性にとっても欠かせないアイテム。「品格と香りこそが、紳士を完成させる」というトム・フォードの言葉の通り、香りは身だしなみの一部です。
エルメスの「テール ドゥ エルメス」は、2006年に誕生したウッディでスパイシーなフレグランス。大地(Terre)の名を冠したこの香水は、自然と都会の調和を感じさせる、力強くも洗練された香りが特徴です。
トップノートではオレンジとグレープフルーツの爽やかで明るい香りが立ち上がり、続いてペッパーとペラルゴニウムのスパイシーなミドルノートが深みを加えます。ラストにはベチバー、シダー、パチョリが落ち着いた余韻を残し、知的で上質な印象を演出します。

春にぴったりの香りを探している方におすすめなのが、クロエの「オードパルファム」。
清らかなローズの香りがロマンティックでやさしい印象を与えます。ホワイトリボンと淡いピンク色のボトルが象徴するように、上品でフェミニンな魅力を持つ香水です。
香りは石けんのようなぬくもりと、洗練された花々の香りが調和し、女性らしさを引き立てます。トップノートではピンクピオニーとフリージアが軽やかに香り、
ミドルノートではマグノリア、スズラン、ローズリーフが華やかさを添えます。最後にシダーウッド、アンバー、ハニーが柔らかく香り立ち、上品な余韻を残します。
誰にでも使いやすく、どんなシーンにも寄り添う万能なフレグランス。清潔感と優雅さを兼ね備えた香りは、日常をより心地よく彩ります。
イタリアのラグジュアリーブランド、グッチが生み出した「ブルーム」は、その名の通り“花が咲くように”香りが広がるフローラルフレグランスです。ジャスミンやチューベローズなど、ホワイトフラワーを中心とした華やかな香りが重なり合い、センシュアルで幻想的な印象を与えます。
トップノートはジャスミン、ミドルノートにはチューベローズ、そしてベースノートにはラングーンクリーパーが香り、花々が咲き誇る秘密の庭園を思わせるような世界観を演出。柔らかくパウダリーな香り立ちは、清楚さの中に女性らしい深みを感じさせます。
アメジストのような上品なボトルデザインも魅力のひとつ。20代から40代の女性に特におすすめしたい、エレガントでタイムレスなフレグランスです。

1988年、ベルギー出身のデザイナー、マルタン・マルジェラによって設立されたメゾン・マルジェラ(Maison Margiela)。そのフレグランスライン「レプリカ(Replica)」は、“ある瞬間の記憶を香りで呼び覚ます”というコンセプトのもとに誕生しました。シリーズの中でも象徴的な「レイジーサンデーモーニング(Lazy Sunday Morning)」は、日曜の朝の柔らかな光と、洗いたてのシーツに包まれた心地よさを表現。スズランとホワイトムスクの透明感のある香りが、穏やかで清潔な幸福感をもたらします。
また、ビバリーヒルズのバスタイムをイメージした「バブルバス」や、冬のストックホルムでの温かなひとときを描いた「コーヒーブレイク」など、どの香りにも“香りの物語”が息づいています。繊細さと独自の世界観が融合したマルジェラのフレグランスは、まるで記憶をたどる旅のように、心に残る香りの体験を届けてくれます。

フランスの写真家、映画監督、香水クリエイター、そしてファッションデザイナーとしても知られるセルジュ・ルタンス。彼の代表作のひとつ「フルール ドランジェ」は、女性にも男性にも愛されるフローラルフレグランスです。オレンジブロッサムを主役に据えた香りは、フランスらしい洗練と気品を感じさせ、甘すぎず、透明感のある仕上がり。シンプルながらも深みのある香りが、身にまとう人のエレガンスを引き立てます。

「Sì(シィ)」とは、“人生のすべての可能性にイエスと言うこと”。ジョルジオ・アルマーニが現代女性のエレガンスを讃えて創り上げた、象徴的なオードパルファムです。
ブラックカラントの芳醇な甘さと、フリージアの軽やかさ、そしてメイローズの優雅さが溶け合い、ウッディなパチョリが香りに深みを添えます。ジュエリーのようなリフィル対応ボトルに詰められた香りは、上品さと芯の強さを兼ね備えた現代女性の美しさを体現しています。

“禁断のラインを越える”という名を持つ、ジバンシィの名香「ランテルディ」。オレンジやマンダリン、ベルガモットの明るいシトラスが軽やかに香り立ち、続いてオレンジブロッサムやジャスミン、チューベローズが花々のハーモニーを奏でます。ラストにはパチョリ、ベチバー、サンダルウッドの温もりが加わり、深く官能的な印象へと変化。
光と影、純粋さと大胆さ…。相反する魅力がひとつに溶け合い、個性を大切にしながら自分らしく生きる女性にぴったりの香りです。

「ピュア ムスク フォー ハー」は、ナルシソ・ロドリゲスの“for her”コレクションの本質を凝縮した、シンプルでありながら奥深い香りです。香りの中心にあるムスクが、ジャスミンやオレンジブロッサムの繊細なニュアンスに包まれ、カシュメランのぬくもりによってやわらかく調和します。
ひとつで纏えば、まるで素肌そのものが香るようなナチュラルな魅力を引き出し、他の香水と重ねれば、香りのレイヤーに深みを加えるキャンバスのような存在に。清潔感とフェミニティを兼ね備えた、永遠に愛されるムスクの名作です。

「バブル バス」は、穏やかなバスタイムの記憶を香りで再現したフレグランス。2005年のビバリーヒルズをインスピレーション源とし、メゾン・マルジェラが掲げる“時間と記憶を香りで封じ込める”という哲学のもとに誕生しました。
ココナッツやソープバブルの柔らかな香りに、ジャスミンやフリージアが溶け合い、最後にホワイトムスクが包み込むような優しさを添えます。上品で軽やか、そして心をほぐすような香りは、リラックスタイムにもデイリーにもぴったり。ふとした瞬間に、安らぎと幸福感を思い出させてくれる香水です。

アマルフィ海岸を思わせる、陽光あふれる地中海の香り。イタリア産ベルガモット、レモン、グレープフルーツの鮮やかなシトラスから始まり、フィグネクター(イチジクの果実)のまろやかな甘さ、ピンクペッパーとジャスミンの繊細なアクセントが加わります。ラストは、フィグウッド、シダーウッド、ベンゾインの温かみあるウッディノートへ。
アールデコ調のブルーボトルは、地中海の海の透明感と“ドルチェ・ヴィータ(甘美な人生)”を象徴しています。爽やかさと深みを兼ね備えた香りは、男女を問わず人気の高い一本です。

パリの恋と自由を象徴する、モダンで大胆なフレグランス「モン パリ」。独立心、自信、そして型にはまらないパリジェンヌの精神を体現しています。
トップには、シトラスとブラックカラントのフルーティな香りが軽やかに広がり、続いてホワイトフラワーとジャスミンの上品なブーケが咲き誇ります。ベースのムスクとウッディノートが香りを包み込み、やわらかくも官能的な余韻を残します。強さと優雅さ、自由とロマンスが共存する香りは、現代を生きる女性の魅力を美しく引き立てます。

ジバンシィ初のフレグランスとして誕生した「ベリー イレジスティブル」は、その名の通り“抗いがたい魅力”を放つ香り。ローズを中心とした華やかでフェミニンな香り立ちが特徴で、センティフォリアローズ、パッションローズ、ピオニーローズ、エモーションローズ、ファンタジアローズなど、5種のローズが香り全体の約35%を占めています。
トップではフレッシュで力強い印象を与え、時間が経つにつれて柔らかく上品な余韻へと変化。ボトルの美しいピンクグラデーションは、地上のバラと夜空の星々を象徴しており、香りと同様に優雅で夢のあるデザインです。

シャネルの専属調香師ジャック・ポルジュによって創り出された「チャンス オー タンドゥル」は、人生の中の“優しさとときめき”の瞬間を香りで表現した名香です。グレープフルーツの弾けるようなフレッシュさから始まり、ジャスミンとヒヤシンスの繊細なフローラルノートが中心を構成。ホワイトムスクとアイリスが最後にやさしく包み込み、軽やかで上品な余韻を残します。まるでシルクスカーフのように軽く、しなやかで、纏うたびにエレガンスと幸福感を感じさせる香りです。
1896年創業のフランスのラグジュエリーブランド、ヴァン クリーフ&アーペルによるフレグランス「カリフォルニア レヴリ」は、アメリカ西海岸の光あふれる風景からインスピレーションを得て誕生しました。
ネロリとマンダリンの明るく爽やかなトップノートに続き、ジャスミンとプルメリアが咲き誇るように広がります。ベースのビーズワックスとバニラがやさしく溶け合い、太陽の光に包まれるような心地よい余韻を残します。自然の美しさとエレガンスを兼ね備えた、穏やかで幸福感に満ちた香りです。
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著者・撮影:O'bon Paris編集部
モンジュ店 Parfumerie Burdin Monge
住所: 79 Rue Monge, 75005, Paris
アクセス: メトロ7番線 Place Monge駅
営業時間: 火-土 10:00-13:30, 14:30-19:00
パリ北駅店 Parfumerie Burdin Gare du Nord
住所: 7 Boulevard de Denain, 75010, Paris
アクセス: メトロ 2, 4, 5番線, Gare du Nord駅
営業時間: 月-土 10:00-19:00