シャンゼリゼ通りにあるパリの伝説的なキャバレー、リド。世界で最も有名な通りの一つシャンゼリゼ通りは、映画やポストカードで私たちが夢見たキラキラとしたパリそのもの。中でもリドは、この通りでも一際注目のレジェンド的存在のキャバレー。今回は、そんなリドの歴史をほんの少しと、何百万人も毎年魅了されているグラマラスなショー、そして完璧なサービスについてご紹介します。また、この生地の終わりには割引価格で予約できるスペシャルコードも載せているのでお見逃しなく !
色鮮やかなシャンゼリゼ通りですが、一際輝いているのがリド。キラキラと眩い黄金の洗練されたデコレーションを進んでいくと、まるでそこは宝箱の中に迷い込んだかのよう。ドアを開けると、そこには別世界のようなゴージャスなシャンデリアとブルーのベルベットの絨毯の道へと続いています。全1100席のパノラマシートがリノベーションされてから、さらにインテリアがパワーアップしたそう。
リドと言う名は、もともとヴェネツィアに浮かぶ晴れた島の名前からきているそう。20世紀初頭からパリジャン達にも人気の避暑地で、リドは元々その地で音楽のパフォーマンスとビーチが有名でしたが、20世紀中頃からキャバレーとして生まれ変わりますますパリの富裕層から人気を得ていました。
ムーランルージュとともに、リドはパリのナイトライフを代表する伝説的なキャバレーとして知られていきました。特に、リドのオーナーのキャバレーとコース料理を一緒に楽しむアイディアは好評で、現在ではフランスだけでなく世界中でその名を轟かせています。
1977年にはリドのキャバレー劇場は現在の凱旋門からほど近いシャンゼリゼ通りへと移転しました。時を経流につれ、30もの感動的なショーの演目がこの地で生まれ、最新のテクノロジーを組み合わせた驚きのステージで観客を魅了し続けてきました。このリドのステージでは、エディット・ピアフ、マレーネ・ディートリヒ、ジョセフィン・ベイカー、ダリダ、シャーリー・マクレーン、エルトン・ジョンなど世界を代表する歌手や著名人達もここでパフォーマンスを行ったそう。そんな歴史的な場所に出会えるのもパリの醍醐味ですよね。
リドでは365日毎晩21:00と23:00からショーが行われています。リドのサービスは、フランスの他の場所ではあまり見られないほどの完璧さ。まずはエントランスで、入場待ちの長い行列ができますが、一度ドアがオープンするとあまり待つことなくスルスルと進んでいきます。ドアをくぐったらまず上着や大きな荷物をクロークで預け、キラキラとライト輝く客席へ。
客席に着いたら、まず食事と生演奏が始まり、食事の後にキャバレーショーが始まります。客席では、チケットによってグラスシャンパン、グラスワイン、またはフルコース料理を楽しむことができます。今回は、フルコース料理をいただくことができたので、お料理についてもレポートしていきます。
今回オーダーしたのはリドのシグネチャーでもある、ディナーショープランのソワレシャンゼリゼ(Soirée Champs Élysée)。正直、ミシュランの星付きレストランに来たかのような完璧なお味でした。これだけのお客さんの数で一斉に料理を出すとなると、劇場だとケータリングの場合も多いのに、リドではキッチンが劇場内にあり、その場で作っているそう。だからこそ、出来立ての一番美味しい状態で私たちのテーブルまで運ばれてきます。
私たちのコースは、前菜、メイン、それに加えフランスの有名パティスリーLenôtreのデザートに、飲み物は0,5Lのワインが付いています。料理は2-3種類の中から好きなものを選ぶことができます。
前菜に選んだのは鴨のフォアグラ。イチジクのコンフィのクラフトとピスタチオチップスが添えられています。口の中でゆっくりとろけ出すクリーミーな舌触りと香り豊かなフォアグラが最高のフレンチの伝統的一品。リッチな味わいのフォアグラにイチジクの甘酸っぱいフレッシュさがとてもマッチしています。
フォアグラの他には、帆立貝やエビの前菜もありました。
メイン料理には今回は仔牛のローストを。ドライフルーツ入りポレンタとパープルマスタードが相性抜群。肉は柔らかく、パリで一番のシェフが作ったのではないかと思うくらい最高の焼き加減。フランスでお肉といえば硬いものが多いだけあって、このお肉の柔らかさは感動的です。
他にもメインには上の写真の鴨のシトラスハニー風味もありました。どの料理も最高の味とクオリティーで、まるでサンジェルマンデプレの有名高級フレンチレストランに来たような気分でした。
また、ベジタリアンメニューも注文可能。12歳以下のお子様メニュー無料。キャバレーと聞くと、子どもは連れていけないと思ってしまいますが、実はリドは4歳から入場可能。今回私たちが訪れた際も子どもの姿をちらほら見かけました。
ディナーの間中、ステージでは有名なフランスのシャンソン音楽や、他にも世界中の有名な音楽が生演奏され、賑やかでリラックスした雰囲気で食事を楽しむことができます。また、食事タイムには観客がステージの上へ上がることもでき、ダンサーや歌手、綺麗なデコレーションとともに写真を撮ることもできます。
ディナーが終わったらいよいよお待ちかねキャバレーショーのはじまり。現在のショーの演目は「パリ・メルヴェイユ」。このショーは、ある女性が自身の美しさや女性らしさを発見し受け入れていく物語。このパリ・メルヴェイユは2015年に生まれ、リドの歴史上27番目にできた演目です。
このショーのクリエイターはイタリアの世界的有名シアターディレクターのFranco Dragone。彼はシルク・ド・ソレイユともコラボレーションしたり、セリーヌ・ディオンのショーを監督したことで知られています、前例のない全く新しい演劇、ダンス、アクロバットを組み合わせた作品を作り上げてきた実績から、現在ではショー&シアター界で知らないものはいないほどの超有名人。
そんな彼が、リドのこれまでのショーを全て研究し、作り上げたのがパリ・メルヴェイユでした。ここにしかない、唯一無二の宝石のようなこのショーは、パリの有名観光地のオブジェ、ダンス、音楽、アクロバットを組み合わせた最高傑作。パリの初期のキャバレーからインスピレーションを得た、パリのバーレスクは必見です。
リドの歴史上初、歌手がステージの中央を飾ります。温かく、深く、感情に訴えかけてくるような歌声でパリとそこに生きる男性、女性、彼らの美しさ、強さ、儚さを歌い上げます。
ショーを彩る600ものスタイリッシュな衣装、250足の靴、200のハットは、若く才能あふれるデザイナーNicolas Vaudeletによるもの。彼はジャン・ポール・ゴルチエ、クリスチャン・ラクロワ、ルイ・ヴィトンなど有名デザイナーたちのそばで働き、このようなショーの衣装を作ることがどのデザイナーにとっても夢なのだと述べています。贅沢にたくさんの羽やスパンコールを使った彼のドレスは、豪華絢爛で一秒たりとも目が離せなくなるもの。
Franco Dragoneは最新技術を使った新たな表現をたくさん取り入れています。ムーラン・ルージュのようなクラシカルなキャバレーではなく、リドのパリメルヴェイユはよりアーティスティックで、キャバレーの枠を超えた新しいジャンルのショーです。ソロのエアアクロバットやパントマイム、またステージの中央に突如出現する巨大な噴水まで出会うことになります。この水を使った演出はFranco Dragoneの代名詞でもあります。
上の写真のアクロバットは圧巻。センシュアルでありながらも力強い二人のパフォーマンスは息をするのも忘れてしまうほど。
5つの大きなスクリーンに映し出される映像はどれもオシャレで忘れられない思い出となる魔法の一つ。無限に続く階段やパリの風景、満開の花々など、どれも特別な夜に花を添えてくれます。
もちろん、ショーのハイライトは美しくグラマラスなキャバレーのダンサーたち。彼女たちはブルーベルガールズと呼ばれています。1948年の振付家で、最も優れたダンサーでもあるMargaret Kellyを彼女のブルーの瞳から「ミスブルーベル」と呼んだことから始まったそう。ブルーベルダンサーたちは全員高身長で、クラシカルなダンスの経験者。クラシックバレエと違い、リドのダンサーになるには身長175cm以上でないといけないそう。
彼女たちのスレンダーな体と洗練されたシックなコスチュームが、ブルーベルガールズのエレガンスさを作り出しています。40人のブルーベルガールズと12人のリドボーイズこそがリドの核となるもの。彼らがこのキャバレーをパリ観光で絶対見るべき必見スポットへと押し上げ、リドはパリのナイトライフの王座に君臨することになりました。
ブルーベルガールズが黒のベルベットにピンクの羽をつけたスカートで舞うフレンチカンカンは、息をのむような美しさ。
リドはアーティスティックな面もありますが、キャバレーであることに違いはありません。リドのモダンで豪華なキャバレーショーでも、半裸の女性たちがパフォーマンスを見せます。少しのエロティシズムはキャバレーのショーでは自然なものですが、あまりにもクオリティーが高すぎて、美しすぎて、全くいやらしくないのが驚きです。女性の美しさや強さ、エレガンスにむしろ見惚れてしまいます。だからこそ、リドでは子供も一緒にショーを楽しむことができるのです。
センシュアル、エレガント、情熱的、リドはパリ観光には欠かせない必見スポットです。オボンパリの特別割引コード「OBONPARIS2020」をリドのオフィシャルサイトで予約時に入力すると、15%オフで予約することができます。お得なチャンスをお見逃しなく !
ショーは約2時間です。リラックスして感動のパリの夜を !
著者 - Yuka Ishihara
撮影 - Phan Thanh Thuy, Olga Andrianova
住所: 116 Av. des Champs-Élysées, 75008 Paris
アクセス : メトロ1番線 George V 駅 / RER A Charles de Gaulle-Étoile駅
ウェブサイト : こちらから